08.

傷心魔女と林檎とダンス

アナタは私を忘れてしまうのに
私はアナタを忘れられない

不意に想って無意味に感傷
傷に染み入って『今』に不感症

アナタは夢を追い掛け森を出た
あれから林檎は見つかったのかしら

意地になっちゃって無視して過ごして
気になった時には既に遅かった

あぁ……
魔法も
かからない
シンデレラ
でも、踊って……

私が人々を恐れなくて済んでいたのは
私を人々が恐れてくれていたからだった
人々が科学を強く信じ続けられるのは
人々の科学に強い魔力があったからでしょ?

魔力は理解という名の錯覚
それは “引力”
人々は常に安心をしたがった
「未知は不安だ」って恐れてしまう人が
増え過ぎたみたい……

夢に出てきたアナタに教えられた
“未来には魔法も森も残らない” と――

「――悲しがらすような事、申しますけど
 物語は大きくずれ込みました!
 何処か遠くの蝶の羽ばたき程の
 ほんの小さな想いと行いによって
 ありとあらゆるものの流れが変わり
 しかし、なるようになるでしょう?」

あぁ……
毒林檎も
食べない
白雪姫
眠ってるって?

あぁ……
魔法も
かからない
シンデレラ
でも、踊って……