03.

リスとネズミの大冒険

リスには理由が無い
ただ罪悪感情からの逃避
ネズミは息巻いてた
「いつか舞台に上がる」って夢見てた

ふたりは意気投合した
この森から抜け出そうって
あの輝く街へ向かおうって

思い立ったが吉日
今夜にでも此処から旅立とうよ
ネズミは息巻いてた
「さぁこれから冒険の始まり」

気を付けろ 獰猛な爪の
夜のフクロウが狙って居るぜ
気を付けろ 身を隠した
ヘビの舌舐めずりも聴こえるぜ

命揺らぐ時 初めて神を拝む
こんな愚かさも どうかお許し下さい
そして神は言う『安心して良い』と
『どんな暗闇も、光在るから』と

「ねぇねぇ、さっきの声
 さっきの声がキミにも聴こえたかい?」

(なぁなぁ、オマエ頭イカれてやしないかい?)

ネズミは息巻いてた
「この旅はきっと上手く行く」って
(まぁまぁ、もうソコに見えるからな?)

「あぁ世界に触れるってなんて素晴らしいっ!
 まるで初めて食べる真っ赤な真っ赤な林檎のよう
 想像以上の感動が胸一杯に満ちて――」

そうやって今までの道のりの全てに感謝をする程に

(それはともかく、この旅も終わり、バイバイだ)
「いや、旅に終わりはないよ、良かったら共に行こうよ?」
(求めてたのは “場所” じゃないって、辿り着き、気が付いたんだ)
「残念だな、一緒に魔法と夢を、描きたかったのに……」

命終わる時 それは不意の事
ふたりは知らなかった 安全など無かった
そして神は言う『安心して良い』と
『真の祈りなら、届かぬ事無い』と