担当医から声がかかる。
面談室で、話があると。
「ステージ4の可能性がある」
入院初日の CT 検査の結果、鼠径部のリンパ節が腫れており、これが高い確率で “癌の転移” であると伝えられる。
明日、麻酔の後、まずリンパ節の一部を摘出し、そこに癌が確認された場合は、手術は中止。
その後、一定期間の通院で抗がん剤治療を行い、転移を抑えたうえで、改めて手術を行う流れになる。
もし摘出した部分に癌が確認されなければ、そのまま予定通り手術となるが、確認作業に時間がかかるため、麻酔の時間は長くなるとのことだった。
図説も交えながら、そのような説明を受ける。
この一ヶ月、自分なりの体感は悪くなかったが、腫瘍は増大しており、転移の可能性も高まっているらしい。
どう捉えればいいのか、しばらく分からずにいた。
ただ、既にジェットコースターに乗り込んでしまったようなものだ。
自分の意思で止めることはできない。
時間が来れば、明日の手術を迎える。
どうしようもない。
だから、祈るしかない。
そう思えるまでに、少し時間がかかった。