軽やかな呼吸

連日病院の検査。

慣れないことばかりで気も張っているのだろう。
帰宅し、しばらくすると、耐えきれない眠気に襲われる。

健康の尊さ、素晴らしさに、改めて思いを馳せる。

それこそ、先日の胃カメラ検査後からは「普通に呼吸ができる」というだけで、こんなにもありがたいものかと実感するばかりだ。大袈裟かもしれないが、素直な気持ちとして。

大病を患っていると知り、何かが変わったのだろうか。
それを今ここで言葉にすると、どこか安っぽくなる気もする。
ただ、自分の内側で確実に動いているものはある。

その一つは『やりたくないことは、もうやめよう』ということ。

これまでも概ねそう過ごしてきたつもりだった。
だが、その “概ね” が盲点だったのだと思う。

「あっちは自由にやらせてもらっているから、こっちは我慢するか……」

そんなトレードオフのような思考が、どこかにあった。
自由を少し得る代わりに、別の場所で自分を抑える。
均衡を保とうとする、無意識の調整。

その僅かなストレスが、時間を掛けて、身体を蝕んできた……という解釈もできるかもしれない。

心は、少なくとも以前より軽やかだ。