退院

入院期間は11日間。

大腸がんステージ3の手術としては、かなり短い方だったのかもしれない。

術後しばらくして落ち着いてから見舞いに、と考えていた友人や知人とはタイミングが合わなかった。

それでも時間を調整して会いに来てくれた人たちがいた。

気がつけば退院時の荷物の方が多いくらいだった。

ただ励まされる。

会いに来てくれること。

少しでも言葉を交わせること。

そこには駆け引きのようなものはなく、ただ想いだけがある。

有り難い。

——

退院の日。

友人が荷物を運ぶのを手伝ってくれた。

11日ぶりの外。

風。

光。

都心の空気ですら、思わず立ち止まりたくなるほどだった。

——

しばらくは通院が続く。

生活や食事も見直していくことになる。

再発は避けたい。

もしそうなれば次は、また違う治療になるのだろう。

——

それでも不思議と重たくはない。

きっと大丈夫だと思う。

そしてそうでなかったとしても、それはそれで大丈夫だと、どこかで思えている。